美容大国で知られる韓国内で、チャンネル登録者数12万人を超える韓国の皮膚科専門医キム・ホンソク先生。
今回は、キム・ホンソク先生の人気動画の1つ、”肌バリアを知れば、肌は変わります”についての解説します。
肌バリアとは?
肌バリアの構造
化学的な肌バリア
免疫力と皮膚疾患
普段肌の敏感な方、アトピーで悩んでいる方、どうしてそのような反応が起きているのかを理解することで、肌質改善の力になるかもしれません。
ぜひ最後まで読んでみてください☻
肌バリアを知れば肌は変わる
美肌作りには、肌バリアが重要だということはみなさんよくご存じですよね。 大気汚染、花粉、PM2.5、各種細菌など、有害な外部物質から私たちの体を防御してくれる肌バリア! そんな重要な肌バリアを構成する成分は何なのか、肌バリアが崩れるどうなるのかをお伝えします。
肌バリアとは?
肌バリアは基本的に 物理的な障壁そのものを意味します。
障壁とは、城外から中に簡単に侵入できない・城内の人が城外に出ることができないように、外から中を守り、外を遮断する役割をするものです。 肌はまず、空気中に漂う様々な有害物質や紫外線などの全てを遮断するための、1次的な防御膜を形成することが非常に重要です。
この防御膜が崩れると、肌へ有害物質が浸透しやすくなり、簡単に体の中に入ってくることになります。 そうなると炎症反応が発生し、この炎症反応でかゆみが繰り返され、かゆみに耐え切れず肌を掻くようになります。
“掻く“という物理的な刺激により肌バリアが傷つき、さらに炎症がひどくなるという悪循環に陥ります。
最も代表的な、慢性的で、肌バリアが損傷したときの疾患といえばアトピー性皮膚炎です。 アトピー性皮膚炎は、少しでもケアを怠ったり、保湿·かゆみに対する部分をきちんとケアできていないと、症状がさらに悪化してしまいます。 アトピー性皮膚炎の方が、かゆみと保湿にも気を使い、肌バリアの回復に集中すべきなのは、そのような理由のためです。
肌バリアの構造
肌のバリアは真皮と表皮で構成されています。 そして、表皮の最も外側の層、私たちの目に見えている層が角質層です。 角質層はかなりしっかりと緻密に細胞が集まり、その細胞の間に脂質層がセメントを塗ったように張り付いています。 そのため、肌の細胞がぴたっとくっついているように見えるのです。 そのような障壁は水さえ簡単に通さない、非常に強力な障壁を形成しています。
角質層のすぐ下の層には顆粒層があります。 表皮の顆粒層では、隣り合う細胞同士をぴったり密着させているtight junction(密着結合)があります。
例として、ファスナーを想像してみてください。
服などのファスナーを閉めると、凸凹の部分がぴったり閉じられますよね。
もし、肌の上の層にあるすべての細胞間のファスナーが閉まっていると、外にある物質が中に入りにくくなるように、閉塞してくれます。
このような、非常に重要な構造をタイトジャンクション(密着結合)と呼びます。 これもかなり強力な肌のバリアです。
外部から物質が入ってきたとしても、もう一度捕まえて中に入れないようにする重要な階です。
次に、表皮と真皮の間に境界部が一つあります。
表皮細胞の性質と真皮細胞の性質はあまりにも異なり、完璧に区分できるようになっているのが真皮と表皮の境界部です。
ここを基底膜といい、非常に強い膜が形成されています。 この膜は真皮と表皮を完璧に区分するだけでなく、相互作用するような構造になっています。
細胞間で互いに信号作用を与え合うような、かなり緻密な構造なため、細胞と物質が簡単に通過できないような非常に強力な防御膜になっています。 ターンオーバーにより、基底層にある細胞が分裂して上がってくる時に、これらの細胞は再び下に下がることはできず、上にずっと上がっていくのが、 まさにそのような理由のためです。
肌では、角質層の下に、密着結合というファスナーのように構成された物質が形成され、その次に、表皮と真皮の間にある基底膜でも、簡単に物質が通過できないような構造を作っています。 このような防御構造により、外部から、ある物質が皮膚の外から中に入ってこようとしても、簡単に真皮の中には入れないようになっているのです。
化学的な肌バリア
外部から肌へ入ってくる物質は、単純に物理的にだけ防ぐのではなく、化学的にも確実に防ぐことができます。
これは少し異なる概念ですが、免疫学的概念のバリアが形成されるというものです。
例えば、ある物質が肌に触れた時、特に問題がないものであれば通過します。
しかし、形が異質だったり性質が違う物質が触れたとき、これらが体内に入ることを妨ぐため、ランゲルハンス細胞というものが表皮に存在します。
ランゲルハンス細胞が、表皮表面の層を通過した特定の物質を偵察をして、悪い物質、自分と合わない成分なのかを認知して鎮静させる働きを起こすのか、それ自体が解決したのかを認知するシステムが、皮膚免疫システムです。
免疫力と皮膚疾患
肌の免疫力が落ちて、皮膚疾患が生じるのでしょうか。 皮膚疾患は、皮膚免疫が過度に強すぎたり、不必要に反応したり、もしくは、その反応自体が正しい場合に起きるため、免疫が落ちて生じるわけではありません。
抗がん治療や放射線治療では、白血球や免疫細胞が減少してしまいます。 このような場合でも、同じ物質が浸透しても、皮膚は特に反応しないのです。
むしろ、反応をしてはいけないことに、過剰反応をする場合があります。 じんましんやアレルギー接触皮膚炎は、かえって過度は免疫機能の反応に含まれます。 正常時より免疫状態が過度に強くなっている状態ですが、免疫について話すときは免疫が弱まった・強くなったというよりは、バランスが崩れたという表現がはるかに正しいのではないかと思います。
まとめ
肌バリアが肌の一番外側にある防御膜を形成している部分だけでなく、非常に広く大きく分布する免疫システムとしても作用していて、外部の物質に対する1次的防御をする役割も果たし、問題が発生した時、免疫学的にどう解決するかという様々な部分もすべてうまく作用するようにしてくれるシステムだということです。
皮膚科専門医キム・ホンソク先生の
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