【麺類】
ミルミョンはテジクッパと並んで人気の釜山名物です。朝鮮戦争(1950~53)当時、釜山に避難してきた半島北部の人々が、原料のソバが手に入りにくい冷麺の代わりに、小麦粉で代用して作ったのが始まりと言われています。冷たいダシ汁に麺を入れたムルミルミョンと、ピリ辛のタレをからめて食べるダシ汁なしのピビムミルミョンがあります。年中食べられますが、特に暑い夏には専門店の前に行列ができることもしばしば。ミルミョン専門店にはメニューにマンドゥ(蒸し餃子)があるところも多いので、ミルミョンだけでは物足りないと思ったら、一緒に注文して食べてみましょう。2~3人で1皿がちょうどいいでしょう。西面エリアでは「春夏秋冬(チュナチュドン)ミルミョン(춘하추동밀면)」(徒歩15分)、「伽耶(カヤ)ミルミョン(가야밀면)」(徒歩5~6分)などが人気です。
ロッテ百貨店の近くには、冷麺をはじめ朝鮮半島北部の料理が楽しめる「沙里院冷麺(サリウォンネンミョン)(사리원 냉면)」(徒歩12~13分)という食堂があります。2代にわたって50年以上続く老舗で、創業者は現在の北朝鮮・黄海道(ファンヘド)にある都市サリウォン出身。半島北部出身の常連客は、本場の味を求めて遠くからもわざわざ食べにくるそうです。
西面エリアで麺類を食べるなら、西面市場の「機張ソンカルグクス(기장손칼국수)」(徒歩5分)もおすすめです。温かいカルグクス、汁なしのピビムカルグクス、冷やしカルグクスなど、どれも安くておいしくてボリュームたっぷり。キムパプもあります。店はこじんまりしていますが、いつも多くの客でにぎわっています。店先では、店員さんが麺を打ったり、茹でたり、盛り付けたり、てきぱきと働く姿が見られます。昔ながらの市場の雰囲気を楽しめる店です。
<伽耶(カヤ)ミルミョン>
<ハムギョンミョンオク>
<機張ソンカルグクス>