【映画のロケ地】
釜山は毎年10月に釜山国際映画祭(BIFF)が開かれるだけでなく、数多くの映画やドラマが撮影される「映画の都市」です。スクリーンの中の「あの場所」を訪ねて歩いてみませんか。まず、ファン・ジョンミン主演の『国際市場で逢いましょう』は多くのシーンが釜山で撮影されました。主人公トクスがおばさんから引き継いだ店「꽃분이네(コップニネ)」は今も国際市場の中にあり、多くの観光客が訪れます。店はもともと違う名前で営業していましたが、撮影後も映画で使われた看板をそのまま掲げています。トクスとヨンジャがあることで言い争っている途中、愛国歌の放送が流れ、二人とも慌てて胸に手を当てて姿勢を正す場面は龍頭山公園で撮影されました。トクスとヨンジャが海辺の岩場で刺身を食べるシーンは太宗台(テジョンデ)。年老いたトクスとヨンジャが並んで腰かけ、海を見下ろしながら昔を回想する場面は、西区草場(チョジャン)洞の住宅街です。草場洞は、映画の設定と同じく、朝鮮戦争(1950~53)当時、半島北部からの避難民が天馬山(チョンマサン)ふもとに定着したことで形成された村だそうです。他にも、チャガルチや多大浦(タデポ)海水浴場、甘川(カムチョン)港、機張(キジャン)陶芸村、水営(スヨン)湾ヨット競技場、コモドホテルなど、釜山での撮影は49日間行われたそうです。
ハ・ジウォンやソル・ギョングが出演した映画『TSUNAMI-ツナミ-』に登場したのは、二妓台(イギデ)の海岸散策路にある広場「オウルマダン」。広安里(クァンアルリ)や広安大橋の夜景をバックに、イ・ミンギとカン・イェウォンがデートするシーンです。
ウォンビン主演の『アジョッシ』や、チャン・ドンゴンやユ・オソンが出演した『チング 友へ』の撮影に使われたのは、東区の「埋築地マウル(村)」。マウル内には映画のパネルが展示されたり、映画のシーンをイメージした壁画が描かれたりしています。『アジョッシ』でウォンビンが働く質屋の建物として使われていたビルの1階には、「スワン洋粉食(ヤンプンシク)」という小さな洋食屋さんがありますが、撮影中はウォンビンもここでハンバーグステーキを食べたのだとか。
ソン・ガンホ主演の『弁護人』で、息子のことで相談してきたクッパプ屋の女性の家を弁護士のソン・ガンホが訪ねていくシーンがありました。海を見下ろすヒンヨウル文化マウル(村)で撮影されました。
チャジャン麺が人気の中央洞の中華料理店「華国飯店」は、ハ・ジョンウやチェ・ミンシクなどが出演した『悪いやつら』と、ファン・ジョンミン、イ・ジョンジェ、チェ・ミンシクなどが出演した『新しき世界』の撮影に使われました。
これら撮影地の中には、実際に住民が暮らしている住宅街もあるので、見学するときはエチケットを忘れないようにしましょうね。