美容大国で知られる韓国内で、チャンネル登録者数12万人を超える韓国の皮膚科専門医キム・ホンソク先生。
今回は、キム・ホンソク先生の人気動画の1つ、”本当に効果のある再生クリームの使い方と色素沈着予防”についての解説です。
肌の再生を促しながら色素沈着を予防する方法
再生クリームの目的
シカクリームって?
肌の傷つき方は2種類
Qそれでは私たちはいつ再生クリームを使用すべきでしょうか?
傷が出来たらいつ日焼け止めを塗るべきですか?
いつまで使うべきですか?
再生クリームの正しい使い方を知って、少しでも美肌作りにお役立てください☻
肌の再生を促しながら色素沈着を予防する方法
再生クリームとは、肌トラブルが起きた時や、美容施術を受けた後など、肌が敏感な状態になった時に使うクリームとして広く知られています。
その言葉の通り、肌を再生させるクリームという概念です。 この再生クリームに関して、機能性化粧品の1つだという間違った認識をされている方が多くいらっしゃいます。
韓国で決められている機能性化粧品の中に、再生クリームは含まれていません。
再生クリームは通常、皮膚科病院での施術後の肌が敏感な状態で発生する乾燥などのトラブルを、皮膚を早く再生させることで、正常化させるためのクリームとして発売されました。
再生クリームの目的
レーザー施術をすると、当然、肌はレーザー熱による刺激を受けます。
レーザーの中には、あえて肌を傷つけて治療をし、熱による刺激を加えることで肌の中にあるいろんな成分や組織を活性化させて、肌を正常化させるレーザーがあります。
しかし、こういうレーザー施術を受けると、正常な肌の温度よりはるかに高い温度の熱の負担が肌にかかるため、どうしても肌がダメージを受けてしまいます。
そのまま放置すると、肌が敏感になる可能性があるため、これをいち早く回復させることに焦点を当ててたものが再生クリームです。
シカクリームって?
再生クリームを regenerative creamと表現することもできますが、一般的によく知られているのは、”シカクリーム”です。 シカはセンテラ・アジアチカのことで、ツボクサのことを表しています。 このツボクサは韓国では虎草とも呼ばれています。
虎が傷を負った時、傷を治そうとツボクサの横に行って体を擦るという話がありますが、ツボクサは傷を自分の力で回復させてくれる草として古くから使用されてきた草で、この中に含まれている原料であるセンテラ・アジアチカの英語表記の最初と最後の文字を取って”シカ(CICA)”と名付けられています。
韓国では、施術後の肌のバリア機能を回復させる目的で、再生クリームが使用されていますが、施術後の肌のみに使うというものではありません。
繰り返し起きる炎症や、皮膚が敏感になっているとき、周辺環境がとても乾燥していて、肌のバリア機能が低下している状態のときでも、これらを改善させる過程の皮膚を再生させる目的としても使われているのが、再生クリームです。
肌の傷つき方は2種類
肌が傷ついたとき、傷つき方は大きく分けて2種類あります。
傷口が開いているか、閉じているかです。
傷口が開いている傷は、皮膚の中の真皮まで開いている状態なため、大量に出血します。
傷口が閉じている傷は、軽く引っ搔かれたり、ぶつけたり、表皮だけが傷ついたような傷を指します。
開いた傷口と閉じた傷口を比べてみると、開いた傷口は傷ついた部分から出血があります。
大量に出血する理由は、傷が開いた時に血管が損傷し、傷口は開いてしまっているため、これを素早く覆い、出血を止めるためです。
出血しながら傷口を覆い、血液が凝固する過程で一次的に傷を塞ぐことができ、素早く皮膚を回復させます。
肌が傷ついたときに開いた傷は血液が早く凝固し、傷口を塞いでくれる作用が生じます。
それから、血流が徐々に拡張される過程で血の流れる速度はかなり落ちます。 三角州を考えると、理解しやすいでしょう。
流れの速い水流が急に緩やかになると、沈殿物が溜まりながら三角州が形成されますよね。
これと同じ現象が、血流でも生じます。
血管も瞬間的に拡張すると、それまでの血流の速度が徐々に遅くなり、その過程で血球や様々な物質が外に漏れ出す現象が生じることもあります。
この現象によって、怪我をしてから時間が経つと皮膚が爛れる場合があります。 怪我をした部分から透明な液体成分がたくさん出てきた経験はありませんか?
これは血管が広がって、複数の細胞がゆっくり浸潤している現象が起きているということです。
その液体は、様々な物質が分泌されてできたものです。
その様々な物質が原因で傷口が赤くなったり、かゆくなったり、痛くなったり、ずきずきしたり、痛かったり色々な症状が生じます。
時間が経つにつれて、傷が広がっていた部分の細胞が徐々に分化し、傷口を塞ぐ段階が始まります。 細胞が分化し、真皮側にはコラーゲンが多く作られ、徐々に傷口を塞ぐ過程に進みます。
つまり、傷口付近の細胞達が増殖し、傷口を覆っていくということです。
新しく形成されたばかりの皮膚は、未熟な状態で、正常化した細胞ではありません。
この段階では、本来の機能を完璧に発揮できないため、皮膚を徐々に正常化させるリモデリング段階が最終段階になります。 つまり、最初に血が作られ、凝固させて炎症反応が起き、その次に細胞が増殖し、時間をかけてこれらが回復される過程が、傷の再生過程です。 この傷が再生する間に再生クリームを塗ると、傷をより早く回復させることができます。
Qそれでは私たちはいつ再生クリームを使用すべきでしょうか?
A.傷が出来てから少し時間を置いてから使うと良いでしょう。
傷ができた直後は、肌にかなり多くの炎症反応が起き、本来外の空気には触れないはずの皮膚がむき出しになるため、急な反応が多く起こるのです。
その段階で再生クリームを塗ると、反応も過剰になってしまいます。 むしろ肌へ刺激になったり、問題が生じたりする可能性もあります。
それでは、こういうときは何を使うのがいいでしょうか
それは市場に多く出ている傷用塗り薬(抗生剤軟膏)を使用することです。
傷が出来た初期段階では傷口が開いていて、二次感染症を起こす可能性が高いからです。
炎症の段階が落ち着くと、細胞が分化して増殖する段階になります。 炎症の段階が終わるまで、通常、傷ができてから3日ほどかかり、3日以降は傷口が落ち着く時期に入ります。
レーザー施術をしたり、ホクロを取ったりして、3日ほど経過するとかさぶたができて、肌が敏感になり、ほてりが生じます。
そして痛みはなくなり、徐々に落ち着く状態に変わっていきます。
炎症の段階から、傷が回復していく段階になって、再生クリームのような成分が入ると、再生クリームに含まれている多くの成分が皮膚の回復を素早くを促進させ、傷を治してくれます。 そのため再生クリームは、傷が出来た直後に使い始めるのではなく、かさぶたの出来始めや、3~4日経って痛みが落ち着くタイミングから使用をおすすめします。
それまでは、二次感染を防ぐための抗生剤軟膏を使う方が良いでしょう。
傷が出来たらいつ日焼け止めを塗るべきですか?
傷を負った部位に多くの紫外線を浴びると、色素沈着ができ、シミができる可能性が高いため、日焼け止めは必ず使わなければなりません。
肌の表面にはメラニン細胞があります。
角質細胞には、メラニン細胞から分泌されるメラニンが含まれていますが、このメラニンは、紫外線から肌を守る最初の保護膜の役割を果たします。
炎症の時期が過ぎ、傷が少し落ち着いて回復する時期から皮膚は再生されます。
傷が出来て、新しい皮膚が形成される過程では、メラニン不足の状態や細胞の働きが完全ではない状態の未成熟細胞もあります。 つまり完全に再生されるまで、傷ついた部分は当然紫外線に弱くなります。 そのため、ある程度皮膚が形成されてから日焼け止めを使っていただくのがベストです。
傷が出来た直後ではなく、傷の炎症が少し治まった時期から、再生クリームとともに日焼け止めを使う方が良いでしょう。
このような肌を管理する過程も、煩わしく面倒に感じる方もいらっしゃると思います。
最近は、再生クリームに紫外線カット成分が含まれている商品が増えています。
肌の傷を早く回復させながら紫外線から肌を守ることが出来れば、傷が完全に回復したときには一段と健康な肌が形成されるでしょう。
では、このようなクリームはいつ塗ればいいのか。 再生クリームと同様に、炎症が治まってから3日ほど経過した頃からお使いになると良いでしょう。
いつまで使うべきですか?
傷ついた肌は、十分に回復させ、皮膚を完全に成熟させる必要があります。 その状態になるまでには約3ヶ月はかかります。
だからといって3ヶ月ずっと塗る必要はありません。
回復過程の皮膚がかなり弱い状態なので、通常1ヶ月程度は、こまめに塗るようにしましょう。
再生クリームにはセンテラ・アジアチカ成分としてツボクサというものが出ていますが、最近はツボクサエキスの形態ではあまり使いません。
このツボクサエキスの中でも、どのような成分が肌の再生力を高めているかを確認すると、アジアティック酸、アジアチコシド、マデカシン酸、マデカッソシドのような特定成分が効果的であることが分かりました。
皮膚再生を助けてくれる商品には、これらの成分がよく使用されています。
実際にシカ製品を見ると、ツボクサやセンテラ・アジアティカが直接入っている商品は減っており、先ほど挙げた4つの成分が入っていることが多いです。
まとめ
市場には、本当にたくさんの再生クリームがあります。 再生クリームと日焼け止め、2つを塗るのが面倒な方は、両機能を兼ね備えている商品を使うのも1つの方法です。
傷ついて敏感になった肌バリアは、紫外線や全ての外部環境に影響を受けやすくなるため、皮膚再生をしながら紫外線から肌を守るという条件を適切に守ることで、さらに健康な肌を作ることができます。
皮膚科専門医キム・ホンソク先生の
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