美容大国で知られる韓国内で、チャンネル登録者数12万人を超える韓国の皮膚科専門医キム・ホンソク先生。
今回は、キム・ホンソク先生の人気動画の1つ、”シミに効果的な10種類の成分”についての解説します。
シミ抑制5つのメカニズム
1.ビタミンC(L-アスコルビン酸)
2.グルタチオン
3.システアミン
4.緑茶
5.ビタミンA
6.ナイアシンアミド
7.トラネキサム酸
8.ハイドロキノン&アルブチン
9.ヒアルロン酸
10.フラーレン
シミのケアに重要なこと
多くの方が、悩んでいるであろうシミ。
今回は、シミに効果的な成分をなんと10個紹介します。
紹介する10個の成分には、それぞれ特徴があり、人によって合う合わないもあります。
全ての成分について、学び、その中から自分に合うものを選んで、自身のシミケアに役立ててみてください☻
シミに効くさまざまな成分とは
今回は、シミに役立つ成分をいくつかご紹介いたします。 シミは治療が難しいだけでなく、ケア方法も複雑で、色々なケアをしようとすると、かえって悪くなることもあります。
シミ抑制5つのメカニズム
1つ目に、メラニンの合成を減らす方法です。 そのため、皮膚全体のメラニンの数が減ると、皮膚が明るくなりシミが改善されていきます。 2つ目に、抗酸化効果です。 3つ目は、肌のターンオーバーを正常にすることで、色素を素早く外に排出させて、新しい肌を誕生させる必要があります。 4つ目に、傷ついた基底膜の回復です。 真皮と表皮の間の境界膜が崩れている場合があり、これを回復させることも重要です。 5つ目は、紫外線の遮断です。 全体の中で日焼け止めは抜いて、前の4つの原理だけお教えします。
1.ビタミンC(L-アスコルビン酸)
1つ目の、L-アスコルビン酸はビタミンCです。 ビタミンCは、水溶性物質であり、強力な抗酸化物質でもあります。 L-アスコルビン酸は強力な抗酸化剤なので、メラニンのトーンをより明るくする役割をします。 そのため、メラニン色が明るくなると、皮膚全体の色も明るくなります。
ビタミンCは大きく分けて、水溶性と脂溶性に分けられます。 水溶性ビタミンCアスコルビン酸には、"アスコルビン"という 名前が入るのですが、誘導体には"アスコルビル"という名前が、成分名に多く入ります。
このような誘導体がある理由は、ビタミンCは光や空気に酸化しやすい不安定な成分で、化粧品などに入れる場合には扱いずらいため、これを安定化する原料として使用されています。 ビタミンCは、シミ対策には重要な成分ですが、pHが低いほど、肌の中によく浸透するという特徴があるため、敏感肌の場合は使いにくいという短所もあります。
2.グルタチオン
2つ目に、強力な抗酸化成分の1つ、グルタチオンです。
グルタチオンは、肝臓でたくさん作られる酵素です。 このような抗酸化剤は、食べることで摂取してもいいですし、注射剤としてもよく使われます。
白玉注射のような、肌を明るくするものの成分が、グルタチオンです。
毎回、グルタチオンを注射することは大変なため、食べたり、塗ったりする方法を研究して、製品が作られています。
これも、他の抗酸化剤と同じく、既に酸化されたメラニン色素を少し明るくしてくれる効果があるので、 肌のトーンが明るくなり、シミに効果的な原料でもあります。 グルタチオンは、強力な抗酸化剤で、酸化性物質を早く還元しようとする性質を持っていて、それらの物質が周りにあると相手を還元し、自らは酸化します。
3.システアミン
3つ目は、グルタチオンの安定性を改善してくれる成分、システアミンです。
細胞内の抗酸化成分には通常、硫黄が入っているんですが、グルタチオンやシステアミンにも硫黄が含まれているため、酸化還元を促してくれます。
システアミンは、強力な抗酸化成分で、細胞内のグルタチオンレベルを高める原理としても使われています。
メラニン合成過程ではユーメラニンとフェオメラニンの2つの合成過程があります。
ユーメラニンは、東洋人に多い茶色や黒色系列のメラニンで、フェオメラニンは、西洋人に多く、赤色と黄色系列のメラニンです。
細胞内のグルタチオンレベルが高くなると、ユーメラニンが合成される比率よりも、フェオメラニンが合成される比率が高くなります。
グルタチオンやシステアミンのような成分は、フェオメラニンを増加させて、メラニンをより明るくしてくれるとともに、既に酸化したメラニン色素を明るくしてくれる役割もしてくれます。
4.緑茶
4つ目は緑茶です。 緑茶には、全ての成分が欠かせないほど、多様で重要な成分が含まれています。 代表的なポリフェノール成分の他に、たんぱく質、アミノ酸、炭水化物、各種ミネラルが豊富に含まれています。
強力な抗酸化成分とともに、細胞内でエネルギー源として活用できる、さまざまな原料がたくさん入っています。
ポリフェノールの中には、カテキンという成分があります。
緑茶カテキン内の、様々な成分の中でも、エピガロカテキンガレート(EGCG)成分が、最も強力な抗酸化成分として、多くの研究が行われており、抗酸化に関する報告も多く出されています。 このような緑茶成分は、炎症も緩和してくれます。 シミ患者の場合は、微細な炎症があり、肌のバリアがダメージを受けていたり、真皮が損傷している場合が多いため、このような成分は、皮膚の炎症緩和に役に立ちます。
5.ビタミンA
5つ目に、ビタミンAです。 ビタミンAの効能は、かなり前からすでに立証されている成分です。 元々は、シワを改善する成分としてよく知られていました。
レチノール→レチナール→レチノイン酸、このような段階があるのですが、医薬品として使用するものはレチノイン酸が多く使用されており、化粧品原料には、レチノールとレチナールという2つの成分が多く使用されています。
レチノイド系は、基底膜が崩れている場合に、基底膜を回復させる役割をするだけでなく、表皮のターンオーバーを活性化して、停滞したメラニンを素早く排出してくれる役割もあります。
そして、真皮の環境を正常に整えてくれる成分なため、レチノイドはシワ改善成分としてはもちろん、色素性病変にも多く使用されています。 しかし、短所として、肌に刺激を与えてしまうため、たくさん使うと、むしろメラニン細胞を刺激してしまい、メラニンをたくさん生成させてしまうというが問題が出てきます。
そのため、最初は少しずつ使って、肌を徐々に慣らしながら、使用する量を調節することが大事です。
そして、角質除去の効果も少しあるため、継続して使用する場合は、日焼け止めは必ず塗るようにしましょう。
6.ナイアシンアミド
6つ目はナイアシンアミドです。 ナイアシンアミドは、ニコチン酸アミドとも呼ばれます。
私たちの体のエネルギーを活性化してくれる補酵素として、NAD、NADPのような成分があります。 このような成分の名前の、"N"の部分がニコチンアミドの略で、細胞エネルギーを活性化させるのに重要な役割を果たします。 紫外線で肌をダメージを受けた際に、肌を回復させるためにはエネルギーが必要です。
この時に、ナイアシンアミドは重要な役割をしてくれるのですが、これだけでなく、肌のバリアが崩れてしまった部分を回復するときにも、役に立ってくれます。
他の美白成分は、メラニンの合成を抑制したり、または減少させたりすることを目的とするのに対し、ナイアシンアミドの場合、メラニンの生成を減らすのではなく、メラニンの広がりを抑えてくれる役割をします。
つまりシミの範囲を最小限に抑えてくれるような役割をしてくれます。
7.トラネキサム酸
7つ目は、トラネキサム酸です。
最近、最も注目されているシミ治療成分で、内服薬としてよく使用され、元々は止血剤として使われていた成分です。
止血剤というのは、血液を固め、その状態を維持できるようにしたものです。 この時、血液を維持してくれるのが フィブリンという成分で、このフィブリンは時間が経つと溶けてしまいます。 フィブリンがなくなると、再び出血し始めることもあります。
プラスミノーゲンがプラスミンに変わり、このプラスミンは、フィブリンを溶かしてなくす働きをします。 プラスミノーゲンが、プラスミンに変わるのを防ぐ役割をするのが、トラネキサム酸です。 そのため、フィブリンが溶けることを阻止する、止血剤としての役割を果たします。
基底膜に傷があると、メラニン細胞で作られたメラニンが表皮だけでなく、真皮にも落ちてしまい、あまりよくない環境を作ってしまいます。 崩れている基底膜は、紫外線により、さらに状態が悪くなることがあります。 シミが悪化する要因の1つが紫外線ですが、紫外線によってプラスミノーゲンがプラスミンになってしまう、非常に強力な酵素がたくさん分泌されます。
トラネキサム酸は、その酵素を抑制し、基底膜を丈夫にしてくれるのです。 そして、抗酸化効果もあるので、シミ自体の色素を緩和してくれる成分でもあります。
また、シミの治療薬のハイドロキノンという医薬品成分と比較しても、刺激ははるかに少なく、かつ、シミに効果的な成分だと報告されているのが、トラネキサム酸です。
8.ハイドロキノン&アルブチン
8つ目のハイドロキノンはアルブチンと一緒に説明するのが分かりやすいでしょう。
ハイドロキノンは医薬品として使用されるため、これまで説明してきた成分からは少し外れていますが、昔から使用されていたシミ治療剤の1つです。
短所として、肌への刺激があまりに強いため、下手をすると、外因性組織褐変症のような副作用を誘発し、シミをさらに悪化させる要因にもなりえます。
注意が必要な成分であるため、医薬品に分類されていて、韓国では化粧品の原料としては決して使用できないものでもあります。 これを、化粧品として安全に使えるようした成分がアルブチンです。 アルブチンは、ハイドロキノンに糖をたして、安定化させた成分です。 ハイドロキノンよりも刺激が弱いため、化粧品原料として多く使用されています。
9.ヒアルロン酸
9つ目は、ヒアルロン酸です。 ヒアルロン酸は保湿効果に優れた成分で、細胞間の信号を伝達する重要な成分でもあります。
この成分の有無は、信号差が大きくなるとされています。
ヒアルロン酸は、分子量が大きく、角質層を突破して細胞に入ることはできません。
そのため、分子量を減らした、中分子・低分子ヒアルロン酸を使用したりもします。
このようなヒアルロン酸は、表皮に入り、様々な細胞信号とともに、水分維持や肌バリアの強化に大事な役割を果たします。
通常、乾燥したり、肌のバリアが崩れている場合、外部からの刺激をひどく受けやすくなり、シミも悪化しやすくなります。
このような方に、強力な保湿効果を持つヒアルロン酸は、非常に役に立ってくれます。 ヒアルロン酸は、シミにおいて重要な要素である刺激を、最小限に抑え、水分を維持し、肌状態を健康にしてくれる役割を果たすため、シミ治療の基本的な原料として考えてください。
10.フラーレン
最後に、フラーレンという成分です。 1996年にノーベル化学賞を受賞した有名な成分です。 フローレンは構造がユニークで、60個ほどの炭素が、サッカーボールのような形を構成しています。
構造的に、個数によって多様な構成の性質体が存在することもあります。
フラーレンは、ラジカルスポンジといって、周辺にある悪い酸化性物質を全て吸い上げる、強力な抗酸化作用があります。
フラーレンは炭素数が多すぎて、水に溶けにくいという短所があるため、化粧品の原料としては、あまり使われていませんでした。
しかし、最近では化粧品にもよく使われるようになってきました。
抗酸化効果が強いため、シミのような外部作用や酸化反応に敏感な疾患に、このような抗酸化剤が多様に使うと、シミの悪化を抑えてくれます。
シミのケアに重要なこと
シミに関しては、ケアが複雑で難しいです。
そして、治療も容易ではないので、普段から継続して、ケアすることが最も重要な部分です。
今回、シミのケアに有効な成分を紹介しましたが、使用する際には、以下の3つのポイントに気を付けましょう。
3か月以上、コツコツケア
刺激のある美白成分は、少量ずつ使って肌に慣らすこと
やりすぎ・使い過ぎに気を付けて使用すること
シミは地道に、複合的に、ケアをすれば、美肌を維持できて、既にできてしまったシミも、症状が緩和されます。
シミの改善には、根気をもって、地道なケアが重要だということを心にとめておきましょう。
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